年賀状

これはどこで聞いたか忘れた話なのですが、

たぶん、中学生くらいのときに耳にしたような気がする話。

直接聞いたんじゃなくて、誰かから又聞きしたような気もするんだけど…

 

ある人は、「自分は家族の写真入りの年賀状は送らない」と言っていた。

なんで？と聞くと

「それを受け取って、悲しい思いをする人がいるかもしれないから」と。

 

私も小さいころ、家族写真の年賀状を送った記憶があるし、

いろんな人から、そういう年賀状ももらう。

あれは結構うれしいもので、お子さん、あーこんなおっきくなったんだ、とか

しばらく会ってない人の様子もわかるし、

私は家族写真入りの年賀状って好き。

 

そういう年賀状をもらって、悲しむ人もいる、というのは

考えたこともなかった。

 

この話を中学生の時に聞いた時は「ふーん…」と

なんとなくわかったようなわかんないような、そんな感じだったけど

今は、ああ、そういう思いを抱く人も、いるだろうなと思う。

これは年賀状に限ったことではないし、

そんなこと気にしてたら、世の中のありとあらゆること気にしなくちゃならないし

けして、そういうものがいけないと思うわけじゃないんだけど。

 

家族は仲が良くて、幸せで、あったかいのが一番いい。

そんなことばっかじゃないってわかってるけど、

それでも、そういうものがいい。

だから、家族写真の年賀状もたくさん送ったらいい。

たくさんもらいたいし、私だっていつか送るかもしれない。

 

いつだって世の中には、笑ってる人もいれば泣いてる人もいて

誰かの最高に幸せな日が、誰かの慟哭の日であるかもしれない。

おんなじ時間の中で、ちがう人生を生きているのだから、

それは代わる代わる、巡り巡って、それで世の中は動いている。

 

だから何ってわけでもないんだけどさ、

ただ私は、自分が笑う瞬間にも、誰かが泣いてるってこと

自分が泣いてる瞬間にも、誰かが笑ってるってこと

そういう世界の中に生きてるってこと

それを忘れたくないなとは思う。

 

 

去年もたしかこの時期に、似たようなこと感じてた気がするな。

師走。年の瀬ですねえ。