日々つれづれ

幻の男の子

最近ブログさぼってしまったので、今になって猛烈に更新。

というのも、書きたいネタはあったんです…!

 

つい先日のこと。ちょっと不思議な出来事がありました。

 

私は小田急線の下に乗って「町田」に向かおうとしてました。

で、「新百合ケ丘」で乗り換えで、ホームで電車を待っていたら

私の目の前に一組のカップルが並んでいました。

このカップルが、比較的大きな声で会話をしており、

その会話が自然と私の耳にも入ってきました。

どうやら、彼らも目的地が「町田」らしい。

町田に着いたら何をして、どこに行って…みたいな話をしていました。

 

そのあと、ホームに到着したのは「多摩急行 唐木田行き」でした。

小田急線ってややこしいんだけど、

この「多摩急行」は、町田には行かないやつなんです。

町田に行くなら、この電車には乗らずに待って、

後の「快速急行」に乗り換えなきゃいけないんだけど

私はすっごくぼーっとしてて

そのまま、最初に来た「多摩急行」に乗ってしまったんですねー。

で、席に座ってまたぼーっとしてた。

 

ちなみにこの時、私の前方にいた例のカップルも、

私と同じように「多摩急行」に乗って、私の前方の座席に座ってた。

つまり、彼らもおそらく、間違えて乗ってるんだけど、全然気づいてなかった。

 

そのとき、その車両に一人の男の子が乗ってきた。

その子は制服を着て、背中にはリュックを背負って、

黒ぶちの丸メガネをかけた、色白でほっぺが赤い男の子だった。まるでハリーポッターみたいな子。

そして、彼は、いきなりこう言ったんです。

 

「あの、この電車は、『多摩急行 唐木田行き』です。

町田には、行きません」

 

声変わりもしていない、小さくて高い声だった。

彼はそのセリフを、まるで宙に向かって言うように発すると

そのまま電車を降りて行きました。

 

一瞬、何が起こったのかわかんなかった。

私は出入り口のすぐ近くに座っていたので、彼はそのすぐそばで喋ってたから

そのか細い声がよく聞こえた…

で、ハッとして、私は急いで電車を降りました。

降りたら、すぐにドアが閉まって電車は出発しました。

ちなみに、例のカップルは何も気づかず、彼らを乗せたまま多摩急行は出発しました。

 

ここからは私の推測なんですが、おそらくあの少年は、

あのカップルに教えてあげたかったんだろう。

今思えば、少年はカップルの方を向いて、あのセリフを言ってたんだ。

彼らがホームで町田の話をしてたのを、きっと少年も聞いてたんじゃないかな。

だから、町田には行かない電車に乗ってしまった彼らに、教えてあげたかった。

だけど直接言う勇気がなくて、中途半端な感じで、あんなことになった。

 

カップルは全然気づかなかったが、おかげで私は助かったわけです。

ホームで少年の姿を探したんだけど、もういなかった。

たぶん恥ずかしくて移動したんだろう。

(急いで飛び降りた私の方が恥ずかしかったけどね…笑)

 

 

これ話したら、「夢でも見たんじゃない?」って言われたけど

たしかに私も一瞬、夢の中のできごとのような気分になったし

今思い返しても、なんかあいまいで不思議な瞬間だったなあと思います。

でもたぶん現実に起こったこと。

こういう出来事はおもしろいです。

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