お知らせ 読書

猛烈読書三昧

うーん。台風が来てますね。

今夜が山場かしら…明日かしら…

みなさま、十分に気をつけてくださいね。

 

さて、11月のライブが決まっております!

11月10日(日)、代官山のライブハウス「晴れたら空に豆まいて」にて、

お昼のライブに出演します!

12:00開場、12:30開演です。

詳しい出演時刻等はまだ未定ですが、ぜひぜひ足を運んでください!

また近づいたら詳細アップします。

 

 

さて、最近猛烈な勢いで本を読んでます。

昨日は伊坂幸太郎さんの「あるキング」を読んだ。

すんごく久しぶりに伊坂さんの本を読んだけど、なんで読んでみようかと思ったかというと

この本の帯に、「これは今までの伊坂幸太郎とはちがう物語です」

と書いてあって、それに惹かれたことと、

あと、カバーがかわいかったから。笑

 

2日間で一気に読んじゃった。

おもしろかった。

悲劇なのか喜劇なのかわからない、伝記のようでもあり、おとぎ話のようでもある物語。

嫌いじゃない。とてもよかった。

たしかに、特に山もなければ谷も無く、驚く展開もなかったから、

伊坂さんっぽくないと言えばそうなるのかしら?

でも、私は今までの作品の中でも一番くらい好きかも、と思った。

 

あとがきがまた、よかった。

「この話は、僕が好きなものを好きなように書きたくて書いた」的なことが書いてあった。

今までの作品と雰囲気が違うから、読者は「なんだこりゃ」って思う人も多かったらしい。

「書きたいものを」と割り切って書いたけど、書き終わったら、もっとわかりやすくしたいと思うようになって

何度も何度も加筆訂正したらしい。

 

 

周りの人が自分に求めるものと、自分が書きたいもの、つくりたいものって、

必ずしも一致しない。きっと色んな人がそう。

 

そこらへんの葛藤は、すごく難しくて、正解が無くて、よくわからないところだ。

喜んで受け入れてくれる人があってこその作品である。

だけど、受ける側のことばかり考えていても、自分の軸をなくしていく。

 

すごく勝手な想像だけど、伊坂さんの葛藤が見える気がした。

自分の書きたいように書きつつ、それでも相手にわかってもらうことに心を割いている。

自分の書きたい物を、いかに伝えるか。

伝わらなきゃ意味が無い。

「これは違う」と思われたとしても、やってみるのだから、

やるからには、伝えなければ。

みたいな。(すごく勝手な想像です。ごめんなさい)

 

まあとにかく、そこらへんの葛藤を勝手に感じたこともあり、私はこの物語をすごくいいと思った。

そして何より純粋に、この物語はとても素敵で、おもしろかったのだ。

十分にわかりやすかった。

感動もドキドキハラハラも無くても、この本はとにかく素敵だった。潔かった。

伝えたいテーマなんて、はっきり言えなくていいんだと思う。

感じるものだから。なんとなく。

 

そして、また勝手な想像だけど、本の裏に書いてあるこの物語の説明、

きっと出版社の方が書いたんだろうか。

とても素敵な説明書きだなあと思った。

この物語の良さをとても愛した上で、伊坂さんの心を汲みつつ、

この物語が少しでも人に受け入れられるように、心を配っている文章。そんな気がした。(これも勝手にです)

 

いい本でした。

そして今は「バルザックと小さな中国のお針子」を読んでいる。

いきなり趣向を変えてみた。

本が読みたくてたまらないこのごろ。

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