引き続き、村上春樹さんの「1Q84」を読んでいます。
おもしろすぎる…
おもしろすぎて今日明け方4時まで読んでしまった…
というか最近毎晩夜中まで読んでいるのですが
そのせいで、朝目覚めるときの感じがちがう。
ていうか、起きてからもちがう。
でもこれは本の影響だけではなくて、もうひとつ大きな原因がある。
目覚めのアラームを変えたこと。
なんだそんなこと…て思われるかもしれませんが、それが結構、全然ちがうもんなんですよ。
最近、「ラジオアラーム」という iPhoneアプリを見つけ、それをかけてるのですが
このアプリがおもしろくて、世界各国のラジオが聴けるんです。
しかも国の数が半端なく、40カ国以上。
さらに一カ国につき20局ぐらいあるから、それはそれはバラエティーに富んでいて面白い。
もちろん、英語でさえまともに理解できないので、
各国のラジオが何言ってるかなんて、まーったくわかりません。
それでも音を聴いてるだけで楽しいのです。
お気に入りは北京のラジオで、音楽一切なしで、ひたすら「語り」続けてる「Story Radio」というやつ。
物語なんだかニュースなんだか、何の語りなのか一切わかりませんが、
北京語の発音はとてもおもしろい。
で、このアプリ、アラームでラジオを流す設定にできるのです。
ここ数日、それで起きてるのですが
その時の感覚が何ともいえず興味深いのです。
どうやら私が選んだ局は、ひたすら音楽が流れ続けるラジオらしく
目覚めきってない状態で、まったく知らない音楽がこんこんと聴こえてくる。
これが何とも言いがたい、不思議な感覚。
寝ぼけてるから意識がすごく低いわけで、夢と現実をぐらぐら行き来してるようなときに
遠くで音楽が聴こえる。
昨日は聞いたこともないクラシックが流れていた。
もう全然どんな曲か覚えてないけど、なぜだかどこか切なくて悲しくなった。
くすんだ色のグリーン、曇り空、
日が落ちるのが早い地域独特の、哀愁みたいなもの(午前中でも、まるで夕方みたいな日が射すかんじ)
そんなものが思い浮かんだ。異国の感じがした。
今日は軽快なジャズのようなポップスのような、ピアノの演奏だった(気がする。眠すぎてうろ覚え…)
具体的に思い浮かんだものはなかったけど、
ぐらぐらした未覚醒の頭で、音楽を聴くのってすごく変な感覚だ。
しかも、全然知らない曲だからいいんだと思う。
自分がどこにいるのか、よくわからなくなる。
そして今、夢中で「1Q84」を読んでることも影響してると思う。
この本、ほんとに世界の中に人を引きずりこむ。圧倒的。
本でも漫画でも、圧倒的な世界の中に没入するのは好きです。
だから今は、自分が水槽の中にいるような感じがする。
水越しに現実を眺めているような感じ。
なんかぼけっとしてしまうなあー
でも小さいころから、この感覚はありました。
この現実の世界と、自分が、どのくらいの距離で触れているか。
それによって感覚がぜんぜんちがう。
小さい頃は、水越しに世界を見ることが多かった気がする。
どこか夢見心地で、ときどき、「現実」に見えているこの世界、その存在自体の意味がわからなくなって
ピントを合わせられなくなるような、そんな感じ。うーん、うまく言えないんだけど…
大人になればなるほど、自分の肌にすぐ「現実」が触れている感じになって
「水」みたいなものは意識することが少なくなった。
けど、今でもときどき、こうやって自分のまわりの「水」を感じることがある。
だからどうってこともないんですけど、
この水越しの世界が、私は嫌いではないです。
ぼーっとするけどね。